
響いた言葉
技術は大切です。
でももっと大切なのは、根っこ(人間性・土台)だと思います。
もちろん技術は無くても良いっていう意味ではないです。
その事を考えていて、浮かぶのは鍼灸師のA先生です。
かつて、私が気功を勉強していてそこで壁にぶつかった時、頭が混乱して心も苦しくなり身体もクタクタになった事があり、その時にお世話になりました。
当時、私は、他の仕事をしながら、依頼があれば、たま~に「気功整体」の出張施術に行くということをしていました。
仕事としては本当に始めたばかりの時です。
A先生は初対面でしたが、信用のおける人からの紹介だったので、自分が壁にぶつかっている点について質問したかったのです。
すると、自分が気功整体の仕事をしていることも当然、話さざるを得ないわけです。
何十年もやっている治療家で、難しい病気も扱っていて国家資格を持っている先生に、バカにされそうな気がしたから、本当は自分がそういう仕事をしている事は言いたくないという気持ちもあったし、人の施術をする仕事をする私自身がこんなんで恥ずかしいから、できれば伏せておきたいという思いもあり、くだらない質問をして馬鹿にされるのも、恐かったです。
でも、質問したい気持ちの方が強かったので、見下されるのを覚悟で、質問をしました。
ところが、A先生は、その質問について、簡潔かつ、明瞭かつ、わかりやすく、かつ丁寧な答えを下さったあと、こうおっしゃっいました。

いやあ、私も、初めはそうだったんですよ。
・・・・この人は私を見下していないんだ。
いっぺんに楽になり、その先生の施術を安心して受けよう、と思いました。
100%、A先生に心を開きました。
受ける側がこうなると、治療はよく効きます。
「目の前のお客さんが、見下されるのを不安に思っているから、そう言ってあげましょう。」
そんな【計算】では無い所から出た言葉。
だから、すごいと思ったのです。
クライアントに対して、まさに必要な一言が、意識せずに出てくる事。
すごいことですが、単なるチャネリング的な能力やカウンセリング等の技術だけでは出ない言葉だと思いました。
この先生は鍼灸師です。霊能関係やスピ系ではありません。
常に自分を見つめている人の根っこにある謙虚さとシビアに感性を磨く努力がなければ出て来る言葉ではないと思います。
褒めてやらないかんね、と
A先生のエピソードもう一つ。
開業してすぐの頃、もうずいぶん前のことですが、当院では、難しいと思ったクライアントさん(Mさんとしておきます)を、A先生ならいけるかも?と思い、A先生に紹介させて頂きました。
そして、一年近くたったある日のこと。
どうも気になったので、電話してMさんの事を尋ねました。
まだ通っていらしゃって、改善のスピードは遅いけど、徐々に良い方向に向かっていると。
Mさんは、周囲への不満ばかりで、自分は何もしない、そしてストレスだらけの方でした。
そんなMさんが最近やっと少しづつ、行動や考え方を変化をしつつある、ということでした。
例えばポンポンとハイスピードで生きてる人が聞いたら、ホントに一年近くかかって少しの変化なんだけど。でもMさんにとっては大変な事だったのです。
Mさんの様子を話してくださいながら

誉めてやらないかんね(Mさんに対して)
・・・ここで又やられたと思った私。
「僕とこに通ってそうなった」とかじゃないんです。
この謙虚さに脱帽です。
そういえば、最初に書いた件で私がかつて通ったのは3回。
もう、何年も前のことですが。
1回目は

これでは人の施術はできないでしょう
って言われたけど(当時、ホントに精神的にもできなくなっちゃっていたのです)
3回目の時

これなら人の施術もできるよ、よく頑張ったね。
って誉めてくれたっけ、私にも。
嬉しかったなあ。
当院の施術の根っこ
A先生のような謙虚さを常に持っていられるか?それを当院の根っことしたいと思っています。