催眠療法で過去を扱うのはトラウマや傷だけではなくリソース(資源)の場合もあります

大阪市 20代 女性の、ある日のセッション例。 掲載許可は頂きました。ありがとうございます。

目次[

主訴

人の顔色ばかりうかがって自分を出せない生き方を変えたい

施術

まずお話を聞いてからサイキックリーディング。すると「3歳と9歳のところを扱うように」との指令が来ました(何歳の所を扱うか?または過去を扱う必要があるか無いかなどは筋肉反射テストで調べる時も多いのですが、この時はすぐにハッキリと、そういうメッセージが来たので従う事にしました)

※以下はセッションの全てではありませんが要点を抜粋しつつお送りします。

3歳の所へ行ってもらうと

Aさん

暗い所に一人でいて不安な気持ち

淳香

その後どうなりましたか?

Aさん

歩いてる。一人で。すごく強い気持ちで。歩けばなんとかなるって思って。さっきのように暗い気持じゃない。

淳香

その後どうなりましたか?

Aさん

おばあちゃんの家の庭にいて、おばあちゃんと笑って話してる。楽しい。

ここで。これまで現在のAさんと3歳のAさんは重なって再体験してもらっていたのを、今度は、切り離して、別々になってもらう誘導をして・・・

淳香

3歳のあなたに対して「今の私に何か伝えたいことありますか?」って聞いてもらっていいですか?

Aさん

「これが本当の自分や」って言ってます

その後、9歳の所へ行って、そこでは辛かった過去が出て来たので、そこは癒しや書き換えを行います(毎回同じパターンではなく、その時々で違いもありますが、以下のようなことをやります。三つともやるときも一つだけのときもあります)

【1】再体験してもらい、現在のAさんが9歳のAさんに共感して頂いて、本当はどうしたかったのかを、十分に満足できる過去をイメージで体験してもらう。

【2】現在のAさんが手伝って、過去と違う理想的な新しいパターンをやってもらう(イメージで)→今後の物事に対する行動パターンを変えるため。

【3】過去のAさんがその体験をしたことで現在のAさんが良かったこと(学べたからこそ今の私がいるんだという事とか)を話して、お礼を言う

※過去のつらかった自分は何のためにその体験をしなくちゃいけなかったのか納得できない状態である場合が多いので、その体験に「報いる」言葉を伝えると、大きな癒しと開放になることが多い。

で。現在に戻ってきてから。

Aさん

思い出せるものですね。ビックリしました。過去を扱うのは嫌な事を癒しにいくものだとばかり思っていましたが、3歳のところは違いましたね。ビックリしました。私の中にそんな強い自分がいたなんて、そしてそれが本当の自分だと聞いて、驚きましたが、でも凄く納得できました。忘れていたのですね。すごい発見でした。 おかげで自信を取り戻すことができました。

そうです。潜在意識は凄いのです。過去の傷ばかり出してくるわけじゃないんです。

順番が前後しましたが。

3歳に行った時に、叔父さんに肩車されて、Aさんも叔父さんが大好きで幸せだった場面も思い出されました。

Aさんは母子家庭で育って、自分だけ父親が居ない事にコンプレックスがあったそうで、恋愛でも、男性の愛情を体験していないことに不安があったとの事でした。そして叔父さんとの愛情の交換の体験を想い出せたことは、自信になったようでした。

以上。「過去のリソースを現在に生かす」というのは、セラピストの設定にもよると思います。

「傷を解放すること」に絞るとそこしか出て来なくなるし、リソースが出て来た時についつい問題と判断してしまうかもしれないです。現にAさんの3歳の、最初の場面はネガティブな場面だったので、そこをどう癒すか、って方向に行かなくて良かったです。

私は潜在意識が必要な情報を見せてくれることを信用し、広い範囲で「今、必要なことを想い出す」という設定にしています。